1.メリンジョとは ②生命の樹として伝説に登場 メリンジョが身近な食品素材ということは先ほどお伝えしましたが、実は伝説の中にも登場します。ジャワ島の北部に位置する大きな島、カリマンタン島の奥地で暮らすダヤック人に伝わる伝説の中で、ガルーダに守られる生命の樹として登場したのがメリンジョです。森の果実が無くなって食べ物がなくなり人間同士で争うようになった時に、王様が命じてメリンジョを植えさせることで食料を確保することができました。さらに、その実を食べた人は元気になり、その葉を食べると心が静まったと言われています※。 いくつかの神話に登場しガルダとも呼ばれることもある神鳥ですが、インドネシアではガルーダと呼ばれており国章として親しまれています。国章は世界中でその地域に根付いた動物などが用いられる例が多く、各地の文化・歴史・風土などが強く反映されているようです。国章として扱われるガルーダとそのガルーダが守るメリンジョは、インドネシアの文化の一部になっていると強く感じます。余談ですが、インドネシアの国営航空会社はガルーダ・インドネシアですね。インドネシアの方々にとっては、メリンジョとは昔から暮らしの中に存在していたことがよくわかるエピソードになります。 ジャワ島における暮らしの風景 ※ NPO法人 JASMELINDO << 前へ 次へ >> 作成日:2021年8月8日