5.ニューロン新生メカニズム ①ニューロン新生に関する遺伝子の活性化 ジャワしょうがエキス粉末に含まれるバングレンにニューロン(神経細胞)新生の効果があることはわかっていましたが、どのような作用機序でその効果が出ているかは未解明のままでした。そこで、ヒト由来神経幹細胞を用いたin vitro試験にて、神経細胞の伸展に関与している遺伝子の働きを見てみました※1。 ニューロンへの分化(神経幹細胞から神経細胞への変化=神経細胞の新生)時に活性化するDCX、CTIP2、βⅢ-tubulinといった遺伝子がジャワしょうがエキスおよびcis-バングレンの添加により活性化しました。また神経幹細胞の維持に必要なSOX2遺伝子は抑制されていることからも、ニューロンの分化が促進されていることがわかります。下記の画像(C)をみると、コントロールのDMSOと比べて、ジャワしょうがエキス(10ng/mL)、cis-バングレン(1μM)、trans-バングレン(1μM)を添加した時のニューロンの伸展がよくわかります。 ジャワしょうがエキスおよびバングレンは、ニューロン新生の初期の段階で、分化・伸展を促進させていることを示唆しています。詳細は、共同研究を行った産業技術総合研究所の該当サイト※2をご覧ください。 引用論文:Int. J. Mol. Sci. 21, 4772(2020) ※1 Int. J. Mol. Sci. 21, 4772(2020) ※2 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門 脳機能調節因子研究グループ 次へ >> 作成日:2021年8月8日