7.抗てんかんとバングレン
①てんかんについて

脳の神経細胞(ニューロン)は電気的な活動をしていますが、この電気的な活動が突然乱れて激しい電気的な乱れ(ニューロンの過剰な放電)が生じることで起こるのがてんかん発作になります。てんかんのある人は100人にひとりと非常に身近な症状で、一生に数回しか発作を起こさないてんかん周辺群を含めると、その数は人口の5%にもなると言われています※1。
厚生労働化学研究成果データベース内の「てんかんの有病率等に関する疫学研究及び診療実態の分析と治療体制の整備に関する研究」(2013年度)では、てんかん患者数の実態調査とてんかん医療における課題などがまとめられていますが、その中には医師に対する行政からの情報発信の不足およびてんかんに関する基礎知識の教育体制が不十分で、医療機関の不足、医師と関係機関相互の連携不足などが課題として挙げられています。また、てんかん専門医も全国で約200名に過ぎず患者数に対する医療体制が十分でないとされています※2。
ゼブラフィッシュおよびマウスを用いたin vivo試験において、バングレンにはてんかんを抑制する効果がみられました※3。
※1 公益財団法人日本てんかん協会
※2 厚生労働科学研究成果データベース
※3 Journal of Agricultural and Food Chemistry 68, 30, 7904–7915 (2020)
作成日:2021年8月8日