4.ニューロン新生とバングレン
①記憶を司る海馬でニューロンを新生

脳は大脳や小脳といった組織に分かれますが、大脳の内側に海馬(hippocampus)と呼ばれる組織があります。海馬は記憶の司令塔とも呼ばれる大事な組織で、短期的な記憶(エピソード記憶)を一時的に保存して、その後に大脳皮質の側頭葉と呼ばれる組織に移されて長期記憶として保存されると言われています※1。この海馬になんらかのトラブルが発生すると、一時的に記憶を保存することにも影響し、記憶に障害が出る可能性が出てきます。
認知症はアルツハイマー型認知症(Alzheimer’s disease)、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症が4大認知症と呼ばれており、最も患者数の多いアルツハイマー病では、記憶障害を代表とする中核症状と、徘徊などの周辺症状といった2種類の症状がみられます。このアルツハイマー病では、脳の萎縮が発生すると言われますが、記憶にとって重要な組織である海馬から萎縮が始まるとされています※2。
ジャワしょうが由来成分であるバングレンは、この海馬においてニューロン(脳神経細胞)の新生を促すことがin vivo試験およびヒト神経幹細胞やPC12細胞を用いたin vitro試験などで明らかになっています。
※1 Science 356, 6333, 73-78 (2017)
※2 徳島市医師会
作成日:2021年8月8日