10.歯周病とグネチンC ①歯周病とは 歯周病とは、大きく歯肉炎(gingivitis)と歯周炎(periodontitis)の2つに大別される炎症性疾患のひとつです。歯肉(歯ぐき:gum)と接する歯に細菌と細菌が生み出す成分が固まった歯垢(plaque)がたまり、歯肉が赤くはれて炎症を起こしている状態が歯肉炎となります。歯肉炎からさらに炎症が進むと歯周炎となり、いわるゆ歯周ポケット(periodontal pocket)と呼ばれる歯肉と歯の間が空き始めると歯を支える歯槽骨(alveolar bone)が喪失していき、最終的には歯が抜ける状態となってしまいます。 歯周病は罹患率が非常に高い病気であり、35~69歳の80%以上が罹患していると言われており※1、近年は歯周病菌の代表としてよく名前の挙がるポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)などが他の器官からも見つかり、歯周病は全身性疾患と言われることも増えてきています。 歯周炎は、血中の活性酸素を増加させることによって、全身性疾患に影響を与えると考えられています。 歯周病菌として次のような細菌がいます。Porphyromonas gingivalis(P. gingivalis)、Aggregatibacter actinomycetemcomitans(A. actinomycetemcomitans)、Prevotella intermedia(P. intermedia)、Bacteroides forsythus(B. forsythus)そしてTreponema denticola(T. denticola)などが挙げられます※2。 これらの細菌が歯と歯ぐきの間に溜まって歯垢を形成し、同時にヌメリのあるバイオフィルム(biofilm)の状態で歯に強く付着しているので、容易に除去するのが難しくなります。 ※1 特定非営利活動団体 日本歯周病学会 ※2 厚生労働省 e-ヘルスネット 次へ >> 作成日:2022年4月1日