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10.歯周病とグネチンC

②歯周病とその他疾病との関連

歯周病菌の侵入、各器官への拡散 10.歯周病とグネチンC

特定非営利活動団体 日本歯周病学会の「歯周病と全身の健康 第1版」では、歯周病と関連する疾病の例として糖尿病、動脈硬化、早産、誤嚥性肺炎、関節リウマチ、慢性腎臓症、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)およびアルツハイマー病などが挙げられており、中でも糖尿病との関連が深いとされています※1。

実際に一般社団法人 日本糖尿病学会 「糖尿病診療ガイドライン2019」では、糖尿病患者において歯周病が悪化するメカニズムとして、以下の様なものが挙げられています。またその関連の高さから、糖尿病の第6の合併症とも言われ、糖尿病患者は歯周病重症度が有意に高いようです※2。

① 高血糖による脱水傾向のために口腔が乾燥し、唾液の自浄作用が低下することで歯肉に炎症が起こりやすくなること
② 高血糖による白血球の遊走能・貪食能・殺菌能などの機能低下が生じ、歯周病原細菌に対する抵抗力が低下すること
③ 過剰な血中ブドウ糖がタンパク質と結びつきつくられる最終糖化産物(advanced glycation endproducts:AGEs)が、歯周組織での重要な基質分子であるⅠ型コラーゲンやラミニンなどの機能的な性質を変化させること

歯周病と非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)


歯周病菌はNASHにも影響を与えていると言われています。NAFLD患者150人(NASH102人、NAFL48人)と非NAFLD被験者60人において、歯周病菌のP.ジンジバリスの保有率を比較したところ、非NAFLD被験者では21.7%、NAFL患者では35.4%、NASH患者では50.2%でした。NAFLD患者は非NAFLD被験者と比べて優位に保有率が高く、NASH患者については著しく高かったとされています※3。また、20~59歳の健康な日本人女性172人の調査では、歯周炎罹患率は、血液検査で肝臓に関する指標とされるAST、ALT、コリンエステラーゼの上昇に伴い有意に増加しました※4。

これらの作用機序としては、歯周病菌由来のリポ多糖(LPS:Lipopolysaccharide)が直接的にまたは間接的に影響していると考えられています。オスのウィスターラットを用いた試験では、歯肉溝(歯と歯茎の間にある溝)にLPSおよび酵素を与えた群は歯周炎のみでなく、肝炎、肝脂肪、8OHdGの増加と同時に血中LPS濃度の増加も引き起こしました。しかし同時にブラッシングをした群は、歯周炎部における白血球の浸潤とコラーゲン喪失を抑制し、血中LPS濃度、肝炎、肝脂肪、8OHdGも抑制しました※5。これらのことからも、歯周病菌が血流にのって肝臓を含めて全身に伝播し、各組織にて炎症性サイトカインや酸化ストレスを増加させて症状の悪化を促進することが想像できます。

NASHとは肝臓に脂肪が蓄積し、さらに炎症が起こって繊維化(fibrosis)が進行したもので、アルコール以外による原因(肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧など)に起因しているとされており、かつ肝硬変(cirrhosis)や肝がんに進行する病態とされています※6。NASHに関しては5.胆汁酸とグネチンC ③グネチンCによる肝臓脂肪増加の抑制効果において、メリンジョエキスに含まれるポリフェノール、グネチンCの効果を詳しく記載しています。上記に記載した歯周病菌による悪影響とは異なる作用機序になりますが、合わせてご覧ください。

肝臓の症状遷移イメージ図 5.胆汁酸とグネチンC

歯周病とアルツハイマー病


アルツハイマー病は脳内の炎症が原因と考えられています。また歯周病菌は脳内にも侵入することがあります。アルツハイマー病と歯周病菌の関係を調べた試験では、アルツハイマー病患者10名と非患者10名の死後の脳組織を分析したところ、アルツハイマー病患者4名からP.ジンジバリスが検出されました※7。歯周病とは炎症性疾患であり、歯肉では炎症性サイトカインが多く検出されますが、血中の炎症性マーカーの数値も高くなります。これらの歯周病菌自体または炎症性サイトカインがなんらかの方法で脳内に移行し、アルツハイマー病を悪化させている可能性が指摘されています。

メリンジョには、抗酸化遺伝子を活性化させて歯周炎由来の炎症性サイトカインの産生を抑制し、歯周炎の進行を抑制する効果があります。

メリンジョ 2.メリンジョの安全性

※1 特定非営利活動団体 日本歯周病学会
※2 一般社団法人 日本糖尿病学会 「糖尿病診療ガイドライン2019」
※3 BMC Gastroenterology 12, 16 (2012)
※4 J. Int. Acad. Periodontol. 8, (3), 89-95 (2006)
※5 Acta Odontologica Scandinavica 67, (4), 200-205 (2009)
※6 FLD/NASH 診療ガイドライン2014
※7 J. Alzheimers Dis. 36, (4), 665-677 (2013)

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作成日:2022年4月1日