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ニュース/学術

ジャワしょうが

ジャワしょうがエキスおよび3種のフェニルブテノイドの植物化学的分析と生物学的効果:NF-κB、Akt/MAPK、カスパーゼ-3経路を標的として

東南アジアに自生するジャワしょうが

ジャワしょうが(バングレ)由来成分の生理活性に関する論文について紹介します。

■タイトル
Phytochemical analysis and biological effects of Zingiber cassumunar extract and three phenylbutenoids: targeting NF-κB, Akt/MAPK, and caspase-3 pathways

■学術ジャーナル
BMC Complement Med. Ther. 25, 180 (2025)

■論文公開日
2025.5.16

■概要
背景
ショウガ科に属するジャワしょうがは、熱帯地域の中でも特に東南アジアに広く分布する薬用植物です。本研究はジャワしょうがの根茎から得られたフェニルブテノイド含有エキス(PE)の予防効果と抗炎症特性を調査することを目的としています。

方法
PEはグリーンマイクロ波抽出法により調製され、その後高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により分析されました。抗炎症活性の評価には、LPS誘発RAW264.7細胞モデルを用い、グリエス法および酵素免疫測定法によりそれぞれ一酸化窒素(NO)、腫瘍壊死因子-α(TNF-α)、インターロイキン-1β(IL-1β)の放出量を測定しました。さらに過酸化水素誘導C2C12筋芽細胞において、PEのアポトーシスおよび活性酸素種(ROS)産生に対する抑制効果を評価しました。炎症およびアポトーシス関連タンパク質の発現はウエスタンブロッティング法を用いて評価しました。

結果
結果として、PEには(E)-(3,4-dimethoxyphenyl)butadiene(フェニルブテノイド モノマー)、(E)-1-(3,4-dimethoxyphenyl)but-3-en-1-ol (フェニルブテノール)、および (E)-1-(3,4-dimethoxyphenyl)but-3-en-1-yl acetate (フェニルブテニルアセテート)が豊富に含まれていることが示されました。PEには総フェニルブテノイド含有量が1.42% w/w含まれていました。PEは強力な抗炎症特性を示し、50%阻害濃度(IC50)値はNOは7.2 µg/mL、TNF-αは23.4 µg/mL、IL-1βは19.8 µg/mLでした。一方、フェニルブテノイド モノマーはLPS誘発RAW264.7細胞において、NOおよびTNF-αに対する活性は低かった(それぞれIC50値16.3および37.2 µg/mL)が、IL-1βに対する効果は同等でした(IC50値17.7 µg/mL)。試験したすべての成分・エキスは、過酸化水素誘導C2C12筋芽細胞においてアポトーシス細胞の割合を有意に減少させ、細胞内ROS産生を抑制しました。特にPEはIC50値11.6 µg/mLとアポトーシス細胞減少において最も高い薬効効果を示しました。PEはLPS誘発性炎症反応におけるRAW264.7細胞のp-p38/p38、pERK/ERKおよびpAkt/Aktの発現を抑制し、さらにPEはBaxおよびBcl-2タンパク質レベルに影響を与えることなく、切断型/プロカスパーゼ-3比を有意に抑制しました。

結論
これらの発見はフェニルブテノイド含有エキスおよびそのフェニルブテノイドが、p38、ERKおよびAktシグナル伝達経路の阻害を介した抗炎症作用と、カスパーゼ-3経路の阻害を介した抗アポトーシス作用を示すことを示唆しており、炎症性および変性疾患の管理における治療的潜在性を強調しています。

素材に関する説明は、下記のページにてご覧頂けます。紹介動画もご用意していますので、ぜひご覧ください。

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