2.メリンジョの安全性 ②グネチンCとは、メリンジョ由来ポリフェノール グネチン C 生命の樹として伝わる植物メリンジョは、他の植物同様にポリフェノールを含んでいます。公益財団法人長寿科学振興財団※のWEBサイトによると、ポリフェノールは以下の様に説明されています。 ポリフェノールは、ほとんどの植物に存在する苦味や色素の成分で、自然界に5,000種類以上あると言われています。ポリフェノールは抗酸化作用が強く、活性酸素などの有害物質を無害な物質に変える作用があり、動脈硬化など生活習慣病の予防に役立ちます。 メリンジョに含まれるポリフェノールは、グネチンC(Gnetin C)が主な成分となっており、その他にはグネチンCをアグリコンとして糖(グルコース)が2つ結合した配糖体としてグネモノシドA(Gnemonoside A)、糖が1つ結合したグネモノシドD(Gnemonoside D)などが含まれています。メリンジョ由来ポリフェノールのベースとなっているグネチンCは、トランス‐レスベラトロール(t-Resveratrol)が2つ結合したレスベラトロール2量体です。 レスベラトロールはワインにも含まれる成分であり、フレンチパラドックスで話題となった長寿遺伝子の活性化やアンチエイジングといったキーワードと一緒に用いられてきた歴史があります。また構造的な点において、スチルベノイドとして最も名の知れた成分のひとつでもあります。このレスベラトロールから派生した成分としては、OH基(ヒドロキシ基)が1つ結合した成分としてピセアタンノール(Piceatannol)、レスベラトロールのOH基にグルコースが1つ結合した成分(配糖体)としてパイシード(Piceid)、レスベラトロールの2つOH基にCH3基(メトキシ基)が結合した成分としてプテロスチルベン(Pterostilbene)などが知られています。 グネチンCはレスベラトロール2量体ですが、グネチンCの他にもレスベラトロール2量体としてはε‐ビニフェリン(ε-Viniferin)という成分がブドウなどに含まれていることが知られています。このグネチンCについて、世界中の医学・ライフサイエンス関連の論文について検索できる「PubMed」にて[gnetin C]というキーワードで検索したところ、2024年5月21日現在で35報がヒットし、そのうち確認できた論文だけでも29報はメリンジョに関する論文でした。 グネチンCは水に溶けにくい性質ですが、エタノールには溶解します。また糖が2つ結合したグネモノシドAとなると、水に容易に溶けるようになります。このように、ポリフェノールとひとくくりにしても、糖が結合しているかなども溶解度には影響します。 ※ 公益財団法人 長寿科学振興財団 << 前へ 次へ >> 作成日:2021年8月8日 更新日:2024年5月21日