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メリンジョ

メリンジョエキスはAMPK/NFκB/Sirt1経路を制御することにより大腸炎モデルマウスにおいて大腸炎症を抑制する

メリンジョ(Melinjo)

メリンジョ由来成分の生理活性に関する論文について紹介します。

■タイトル
Melinjo (Gnetum gnemon L) Extract Attenuates Colonic Inflammation in a Mouse Colitis Model by Regulating the AMPK/NFκB/Sirt1 Pathway

■学術ジャーナル
Journal of Medicinal Food 76, (2024)

■論文公開日
2024.7.26

■概要
潰瘍性大腸炎(UC:Ulcerative colitis)は、突発性で大腸を侵す原因不明の炎症性腸疾患の1種です。メリンジョ胚乳エキスには、抗酸化作用と抗がん作用を持ったポリフェノール化合物が含まれています。我々はデキストラン硫酸ナトリウム(DSS)処置をした潰瘍性大腸炎マウスの大腸において、メリンジョ胚乳エキスの炎症およびムチン発現に対する効果を調べました。C57BL/6J雄性マウスをコントロール、DSS+0%メリンジョ胚乳エキス、DSS+0.1%メリンジョ胚乳エキス、およびDSS+0.5%メリンジョ胚乳エキスの4群に振り分けました。コントロール群には蒸留水と標準的な餌を4週間与えました。その他3群にはメリンジョ胚乳エキスを3週間与えた後、メリンジョ胚乳エキス含有食と3%DSSを含む飲料水を1週間与えました。マクロファージ数、アルシアンブルーで染色した粘液面積、AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)、NFκB p65、Sirt1タンパク発現量、炎症性メディエーターおよびムチン2 mRNA発現量を評価しました。DSS+0%メリンジョ胚乳エキス群では、アルシアンブルー染色領域とムチン2 mRNA発現レベルがコントロール群より低いことが観察されましたが、DSS+0.5%メリンジョ胚乳エキス群では有意に増加しました。コントロール群と比較してDSS+0%メリンジョ胚乳エキス群では、マクロファージ数、インターロイキン-1βのmRNA発現量、NFκB p65タンパク質は有意な増加を示しました。それとは逆に、DSS+0.5%メリンジョ胚乳エキス群ではこれらのレベルは有意に減少しました。リン酸化したAMPKおよびSirt1タンパク質レベルは、DSS+0.5%メリンジョ胚乳エキス群で上昇しました。結論としては、メリンジョ胚乳エキスはマクロファージの浸潤を抑制し、AMPK/NFκB/Sirt1経路を制御することにより、潰瘍性大腸炎障害を緩和する可能性があります。

 

素材に関する説明は、下記のページにてご覧頂けます。紹介動画もご用意していますので、ぜひご覧ください。

インドネシア原産の樹木”メリンジョ”

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