1. HOME
  2. ニュース/学術
  3. レスベラトロール二量体であるグネチンCは、SH-SY5Yヒト神経芽腫細胞においてアミロイドβ42産生を減少させ、それにより低下した細胞生存率を改善させる

NEWS/EVIDENCE

ニュース/学術

メリンジョ

レスベラトロール二量体であるグネチンCは、SH-SY5Yヒト神経芽腫細胞においてアミロイドβ42産生を減少させ、それにより低下した細胞生存率を改善させる

メリンジョ(Melinjo)

メリンジョ由来成分の生理活性に関する論文について紹介します。

■タイトル
Gnetin C, a resveratrol dimer, reduces amyloid-β 1–42 (Aβ42) production and ameliorates Aβ42-lowered cell viability in cultured SH-SY5Y human neuroblastoma cells

■学術ジャーナル
Biomedical Research (Tokyo) 39, (3) 105-115 (2018)

■論文公開日
2018.6.1

■概要
アミロイドベータペプチドの蓄積とオリゴマー化は、アルツハイマー病などの神経変性疾患の強力な原因であることが知られています。アルツハイマー病予防の可能性を広げるため、培養ヒト神経芽細胞腫SH-SY5Yを対象にアミロイドβ42産生およびアミロイドβ42処理(単量体、10μM)後に観察される細胞生存率低下に対するレスベラトロール二量体であるグネチンCおよびε-ビニフェリンの効果を調査しました。その中でグネチン C(20μM)を培地に添加すると、最も効率的にアミロイドβ42の産生が抑制されました。またグネチンCはBACE1(βセクレターゼ)の発現を抑制しました。さらにグネチンCは、アミロイドβ42によって低下した細胞生存率を最も顕著に改善しました。さらにグネチンCは細胞内のアミロイドβオリゴマー(約15および130kDa)を減少させ、細胞内および細胞外のアミロイドβモノマーレベルを上昇させました。アミロイドβ42の有無に関わらず、グネチンCはアミロイドβ分解酵素であるマトリックスメタロプロテアーゼ14(MMP-14)の発現を上昇させました。したがってグネチンCには、BACE1を抑制してMMP-14を増強し、同時に外因性アミロイドβモノマーの内在化およびオリゴマー化を抑制することにより、アミロイドβ毒性を防ぐことができる可能性があります。グネチンCの利用は、アミロイドβを介する疾患、特にアルツハイマー病の予防につながる可能性があります。

 

素材に関する説明は、下記のページにてご覧頂けます。紹介動画もご用意していますので、ぜひご覧ください。

インドネシア原産の樹木”メリンジョ”

最新記事