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ジャワしょうが

PC12細胞のトランスクリプトーム解析により、t-バングレンは神経栄養経路においてRT1-CE1を増加させ、abca1を低下させることが明らかとなった

東南アジアに自生するジャワしょうが

ジャワしょうが(バングレ)由来成分の生理活性に関する論文について紹介します。

■タイトル
Transcriptome Analysis of PC12 Cells Reveals That trans-Banglene Upregulates RT1-CE1 and Downregulates abca1 in the Neurotrophic Pathway

■学術ジャーナル
Biol. Pharm. Bull. 45, 1784–1790 (2022)

■論文公開日
2022.9.23

■概要
trans(t)-バングレンとcis(c)-バングレンには、ラット神経細胞において神経栄養因子様活性があります。しかしながら、ラットおよびヒトの神経細胞においてt-バングレンが誘導する神経栄養活性の分子メカニズムは不明なままです。今回、t-バングレンを投与したラット副腎褐色細胞腫の細胞株であるPC12細胞において、網羅的RNAシークエンスを用いたトランスクリプトーム解析を実施しました。シークエンスデータの差次的発現遺伝子解析の結果、t-バングレン処理をしたPC12細胞では、RT1 class I, locus CE1 (RT1-CE1) の発現が上昇し、ATP binding cassette subfamily A member 1 (abca1), myosin light chain 6(myl6), hippocampus abundant transcript 1(hiat1)が低下しており、統計的有意差があることが明らかになりました。また、t-バングレン処理をしたPC12細胞におけるRT1-CE1の増加とabca1の減少をリアルタイム定量的逆転写PCRで確認しました。RT1-CE1は主要組織適合性複合体クラスI(MHCI)タンパク質です。ABCA1は細胞内のコレステロールとリン脂質の排出を制御する主要なコレステロールトランスポーターです。このように今回の結果は、MHCI、コレステロールの制御および神経発達の間の興味深い関連を示唆しています。

 

素材に関する説明は、下記のページにてご覧頂けます。紹介動画もご用意していますので、ぜひご覧ください。

”ジャワしょうが” バングレと呼ばれる東南アジアの在来種 

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