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ジャワしょうが

ショウガ科フェノール化合物の神経栄養因子に対する調節効果と、脳疾患および加齢に伴う神経変性疾患における神経保護剤としての可能性: 総説

東南アジアに自生するジャワしょうが

ジャワしょうが(バングレ)由来成分の生理活性に関する論文について紹介します。

■タイトル
Modulating Effects of Zingiberaceae Phenolic Compounds on Neurotrophic Factors and Their Potential as Neuroprotectants in Brain Disorders and Age-Associated Neurodegenerative Disorders: A Review

■学術ジャーナル
Nutrients 15, 2564 (2023)

■論文公開日
2023.4.30

■概要
ショウガ科の植物には加齢に伴う神経変性疾患など、脳において重要な全身的生理活性を有する様々なフェノール化合物が含まれています。ニューロトロフィンは神経細胞を酸化ストレスから保護する成長因子であり、神経栄養系の調節不全は神経認知疾患につながる可能性があります。ショウガ科のフェノール化合物は伝統医学や補完医学(TCM)において、認知機能を改善するために用いられてきました。これらの化合物は神経栄養因子の発現に影響を与える可能性がありますが、その根底にある分子メカニズムの解明にはさらなる研究が必要となります。そのため、脳疾患および加齢に伴う神経変性疾患におけるショウガ科のフェノール化合物の発現と機能的役割を明らかにすることを本総説の目標としました。過去の研究ではこれら化合物の神経保護作用について様々なメカニズムが提唱されていますが、その正確な作用機序は依然として複雑で十分に解明されていません。いくつかの有望な発見にも関わらずこれらハーブの治療的使用にはまだ欠点があり、ショウガ科を含む現在の介入は臨床的に不十分であるように思われます。本総説ではいくつかのショウガ科植物由来のフェノール化合物と神経保護剤としての利用について要約し、ショウガ科の主要な植物から抽出された生理活性成分の神経保護効果について、エビデンスに基づいた初のレビューを提供することを目的としています。

 

素材に関する説明は、下記のページにてご覧頂けます。紹介動画もご用意していますので、ぜひご覧ください。

”ジャワしょうが” バングレと呼ばれる東南アジアの在来種 

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