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メリンジョ

果糖を与えた妊娠ラットの授乳期におけるメリンジョ(Gnetum gnemon)種子エキス摂取は、雌性仔において血管拡張を改善し高血圧の発症を抑制する

メリンジョ(Melinjo)

メリンジョ由来成分の生理活性に関する論文について紹介します。

■タイトル
Melinjo (Gnetum gnemon) Seed Extract Consumption during Lactation Improved Vasodilation and Attenuated the Development of Hypertension in Female Offspring of Fructose-Fed Pregnant Rats

■学術ジャーナル
Birth Defects Research 110, (1) 27-34 (2018)

■論文公開日
2017.9.19

■概要
背景:果糖の摂取は高血圧を含む代謝異常の有病率の上昇と相関しています。妊娠ラットにおいて、果糖の摂取が仔の健康に悪影響を及ぼすことが報告されています。本研究では、妊娠中の母ラットの果糖摂取の影響、および授乳中の母ラットの食事にメリンジョ種子エキスを与えることが、生まれてくる仔の体に利益をもたらすかどうかを調査しました。

方法:妊娠ラットを無作為に無処置群(CC)、果糖処置群(FC)、果糖およびメリンジョ処置群(FM)の3群に分けました。妊娠期間中、FCおよびFM群には100 g/Lの果糖溶液を飲料水として与え、CC群には通常の飲料水を与えました。授乳中にはCCおよびFC群には標準的な市販の実験用飼料を与え、FM群には0.1%のメリンジョ種子エキスを添加した市販の実験用飼料を与えました。離乳後、仔ラットには17週目までは通常の飲料水と標準的な市販の飼料を与えました。仔ラットの血圧は16週目までモニターし、17週目に屠殺し腎臓を採取して分析しました。

結果:FM群の17週齢の雌性仔ラットにおける腎臓のリン酸化AMP活性化プロテインキナーゼ(pAMPK)レベルは、FC群およびCC群と比較して有意に高くなりました。母ラットの果糖摂取はFC群における腎内皮型一酸化窒素合成酵素の発現を低下させ、母ラットのメリンジョ種子エキス摂取は、FM群の17週齢の雌性仔ラットの腎内皮型一酸化窒素合成酵素の発現を維持しました。さらに授乳期における母ラットのメリンジョ種子エキス摂取は、17週齢の雌性仔ラットにおいて収縮期血圧を低下させました。

結論:雌の仔は、胎盤経由の果糖およびメリンジョ種子エキスの影響に対してより脆弱であり、性特異的な感受性があることが示唆されました。要約すると、これらのデータは授乳期にメリンジョ種子エキスの摂取することにより、妊娠中に果糖を与えたラットの17週目の雌性仔ラットにおいて血管拡張を改善し、高血圧の進展を抑制することを示しています。

 

素材に関する説明は、下記のページにてご覧頂けます。紹介動画もご用意していますので、ぜひご覧ください。

インドネシア原産の樹木”メリンジョ”

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