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NEWS/EVIDENCE

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メリンジョ

メリンジョ種子エキスは生理的および病的状態においてアディポネクチンの多量体化を促進する

メリンジョ(Melinjo)

メリンジョ由来成分の生理活性に関する論文について紹介します。

■タイトル
Melinjo seed extract increases adiponectin multimerization in physiological and pathological conditions

■学術ジャーナル
Scientific Reports 10, 4313 (2020)

■論文公開日
2020.3.9

■概要
メリンジョ種子エキスはトランス-レスベラトロールの二量体(グネチンC・L、グネモノシドA・B・Dなど)を含むポリフェノールを大量に含み、肥満を改善する可能性が指摘されています。しかし、メリンジョ種子エキスの抗肥満効果に関する臨床エビデンスはなく、そのメカニズムもまた不明です。我々は、生理的および肥満状態のいずれかまたは両方の条件下で、メリンジョ種子エキスの摂取がジスルフィド結合A酸化還元酵素様タンパク質(DsbA-L)の発現増加を介してアディポネクチンの多量体を増加させるという仮説について検討しました。生理的状態におけるメリンジョ種子エキスの効果を調べるために、42名の若い健常人を14日間の無作為二重盲検プラセボ対照臨床試験に登録しました。参加者はメリンジョ種子エキス150 mg/日群、メリンジョ種子エキス300 mg/日群、またはプラセボ群に無作為に振り分けました。さらに肥満条件下でのメリンジョ種子エキスのアディポネクチンレベルの影響を調べるため、コントロール食または高脂肪食を与えたC57BL/6マウスにメリンジョ種子エキス粉末(500または1000mg/kg/日)を4週間与えました。すべての参加者が臨床試験を完了し、メリンジョ種子エキス300 mg/日の摂取はDsbA-Lを含むアディポネクチンの多量化を制御する遺伝子と関連して、多量体(HMW)/総アディポネクチンの比率を増加させました。このメリンジョ種子エキスの効果は、DsbA-L rs191776 G/TまたはT/T遺伝子型の保有者において、他の保有者よりも顕著でした。さらにメリンジョ種子エキスを高脂肪食摂取マウスに投与すると、その代謝異常(体重増加、血糖値上昇、脂肪量蓄積)が抑制され、血清中の総アディポネクチンおよび多量体アディポネクチンのレベル、脂肪組織中のADIPOQおよびDsbA-LのmRNAレベルが増加しました。本研究はメリンジョ種子エキスが生理的および肥満の両方の条件下で、DsbA-Lの誘導に関連してアディポネクチンの多量体化を介して有益な効果を発揮する可能性を示唆しています。

 

素材に関する説明は、下記のページにてご覧頂けます。紹介動画もご用意していますので、ぜひご覧ください。

インドネシア原産の樹木”メリンジョ”

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