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EVIDENCE

学術情報

ジャワしょうが(Zingiber purpureum)から単離されたフェニルブテノイド二量体が培養神経細胞に対して神経栄養作用を示し、嗅球摘出マウスの海馬ニューロン新生を促進する

東南アジアに自生するジャワしょうが

ジャワしょうが(バングレ)由来成分の生理活性に関する論文について紹介します。

■タイトル
Phenylbutenoid dimers isolated from Zingiber purpureum exert neurotrophic effects on cultured neurons and enhance hippocampal neurogenesis in olfactory bulbectomized mice

■学術ジャーナル
Neuroscience Letters 513, (1) 72–77 (2012)

■論文公開日
2012.2.11

■概要
フェニルブテノイド2量体であるt-バングレン(Trans-3-(3′4′-dimethoxyphenyl)-4-[(E)-3″,4″-dimethoxystyryl]cyclohex-1-ene)とc-バングレン(cis-3-(3′4′-dimethoxyphenyl)-4-[(E)-3″,4″-dimethoxystyryl]cyclohex-1-ene )が、神経栄養分子としてインドネシアの薬用植物であるジャワしょうが(Zingiber purpureum)から単離された。t-バングレン(10-30μM)またはc-バングレン(30μM)はPC12細胞において有意に神経突起の発芽を誘導した。t-バングレン(0.03-3μM)またはc-バングレン(0.3-3μM)はラット皮質初代培養神経細胞において神経突起の長さと数を有意に増加させた。さらにt-バングレン(30μM)およびc-バングレン(3-30μM)は、血清の欠乏による細胞死に対しても有意な保護効果を示した。うつ病や認知症の実験モデルである嗅球摘出(OBX)マウスを用いて、海馬のニューロン新生に対するt-バングレンおよびc-バングレンのin vivoの効果を評価した。t-バングレン(50mg/kg 経口投与)、c-バングレン(50mg/kg 経口投与)、または抗うつ薬であるfluoxetine(10mg/kg 腹腔内投与)を、OBX後15~28日目に1日1回投与した。ニューロン新生は、神経細胞マーカーであるNeuNを発現している細胞の分析とBrdUの取り込みによって評価した。免疫組織化学的解析により、歯状回におけるBrdU/NeuN二重標識細胞の数は、OBXの30日後に有意に減少していた。t-バングレン、c-バングレンまたはfluoxetineを慢性的に投与すると、BrdU/NeuN二重標識細胞数が有意に増加した。これらの結果から、t-バングレンおよびc-バングレンは神経栄養作用を有し、うつ病や認知症の疾患改善につながる可能性があると考えられる。

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