メリンジョ種子エキスは腸管ABCG2発現を刺激し、高尿酸血症ラットの血清尿酸値を低下させる
メリンジョ由来成分の生理活性に関する論文について紹介します。
■学術ジャーナル
Journal of Functional Foods 87, 104849 (2021)
■論文公開日
2021.11.14
■概要
メリンジョレスベラトロールは、メリンジョ(Gnetum gnemon L.)の種子エキスから得られるレスベラトロール誘導体となります。メリンジョレスベラトロールはヒトの血清尿酸濃度を低下させる可能性がありますが、そのメカニズムはまだ不明のままです。そこで我々はオキソニン酸を経口投与した高尿酸血症モデルラットを用いて、尿酸代謝に対するメリンジョレスベラトロールの効果を調べました。メリンジョレスベラトロールを3週間投与したところ、高尿酸血症ラットの血清尿酸値は有意に低下しました。メリンジョレスベラトロールにより尿酸の尿中排泄量は変化しませんでしたが、便中排泄量は有意に増加しました。(トランスポーターである)ABCG2の発現は、メリンジョレスベラトロール投与により回腸で上昇し、腎臓では上昇しませんでした。また、ヒト大腸上皮細胞株Caco-2において、尿酸およびメリンジョレスベラトロールはABCG2の発現を相加的に刺激しました。これらのデータはメリンジョレスベラトロールがABCG2タンパク質の発現を増加させることにより、回腸における尿酸の便中排泄を促進し、血清尿酸を低減することを示唆しています。
素材に関する説明は、下記のページにてご覧頂けます。紹介動画もご用意していますので、ぜひご覧ください。