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ジャワしょうが

ジャワ島のしょうがZingiber purpureumの代謝物プロファイリングとLow-Cost Open-Source Zebrafish Bioassay-Guidedによる抗けいれん性代謝物の同定

東南アジアに自生するジャワしょうが

ジャワしょうが(バングレ)由来成分の生理活性に関する論文について紹介します。

■タイトル
Metabolite Profiling of Javanese Ginger Zingiber purpureum and Identification of Antiseizure Metabolites via a Low-Cost Open-Source Zebrafish Bioassay-Guided Isolation

■学術ジャーナル
Journal of Agricultural and Food Chemistry 68, (30) 7904–7915 (2020

■論文公開日
2020.7.6

■概要
Zingiber purpureum(バングレ=和名ジャワしょうが)の根茎における抗てんかん効果について、合理的で費用対効果の高いゼブラフィッシュスクリーニングおよびマウスてんかんアッセイを用いて検討しました。ジャワしょうがのヘキサン抽出物はゼブラフィッシュのてんかんアッセイで強い抗てんかん活性を示したため、生物活性誘導分画として選択されました。12種類の成分(1-12)が単離され、2種類の生理活性フェニルブテノイド、trans-バングレン (11) とcis-バングレン (12) はペンチレンテトラゾール (PTZ) 誘導発作を70%まで減少しました。これらの成分はマウスてんかんアッセイにおいて、PTZ誘発発作に対して中程度の活性を示しました。ジャワしょうが(Zingiber purpureum)活性成分の特異性を理解するために、その化学的プロファイルを一般的なしょうが(Zingiber officinale)の成分と比較しました。その組成を分子ネットワークで可視化した差分代謝物プロファイリングで評価したところ、共通代謝物としてバニリン誘導体とテルペノイドのみが検出され、ジャワしょうが(Zingiber purpureum)の組成を包括的に見ることができました。本研究は効率化されたゼブラフィッシュてんかんアッセイの有効性を示すものであり、植物由来成分の研究室において日常的なスクリーニングに適しています。

 

素材に関する説明は、下記のページにてご覧頂けます。紹介動画もご用意していますので、ぜひご覧ください。

”ジャワしょうが” バングレと呼ばれる東南アジアの在来種 

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